2007年 08月 06日
3776mの頂へ - 富士山登山その1
「いつかは」という気持ちはいつも持っていたのです。
日本人として生まれてきたからには一度くらいは。
だけどそれを実現するには、けっこうな勇気と思い切りが必要だったりします。

遠くからその美しい姿を見ることはあっても、その頂を目指すとなると話はまったく別。
登山の経験なんてないし、体力だって人並み以下だし。
そもそも、よく考えてみるまでもなく「日本一」ですよ、3776mですよ。
素人がそんな大それた場所に行けるものなの?
怖気つく心を言い訳で包みつつ、「いつかは」は「いつまでたっても」になりかけていたのでした。

そんなときでした、3776m経験者のプリンPaPaさんにお誘いを受けたのは。
あえて詳細は聞かず、いつもならネットで調べまくる用意周到さも姿を見せず。
とにかく「考えすぎない」、というかなにも考えずにOKの返事をしてしまっていたのでした。
いい機会だ、やってやろうじゃないかと、妙に男らしい決断力... 大丈夫なの?

スポーツショップに設置された「富士山に登ろう!」コーナーで必要最低限の持ち物をしっかり準備して、
あとは好天の週末を待つのみ。
金曜日夜出発の予定を一日延期し、土曜日の夜、ついに決行のサイン。
さいは投げられました。
たっぷりの不安で膨らんだリュックサックを車に詰め込み、いざ出発です。

22時、河口湖近くのスバルライン入り口に集合。
今回のパーティーは女性2人(もちカミサンも)を含む計6名、プリンPaPa隊長以外はみんな富士登山初体験。
なんだかんだいいながらみなさん格好がビシッと決まっていて、しっかり事前準備されている様子。
さすが「大人の遠足」です。

ここで簡単に富士登山基礎知識。
富士山への入り口は「富士宮口」、「河口湖口」、「須走口」、「御殿場口」の4つ。
今回は「河口湖口」からのアプローチ、2305mの五合目までは車でスバルラインを駆け上がります。
そこから3776mを目指すには標高にして1500m弱、距離にして7.5kmを歩く計算。
なんだ大したことないじゃないかと思うか、そんなにあるのかと思うか。
その答えは登ってみるとおのずとわかることになるのですが...

さてと... 登る前からすっかり文章が長くなってしまいました(悪い癖です)。
ここからはシンプルに(はならないだろうけど)、レポート形式でお伝えします。


【五合目手前】22:30
7~8月は富士登山のベストシーズン。
某アド街で取り上げられた影響もあったかなかったか、週末の駐車場は大混雑。
とはいえこれは織り込み済みのこと、五合目手前にある無料駐車場に車を止め、登山靴を履き、リュックを
背負い、まずは5合目までの1.5kmをてくてく歩きます。

【五合目(2305m)】23:15
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ほどなく五合目に到着。
すでに2300mの高地、ぐっと気温も下がっています(15℃くらい?)。
売店で「金剛杖」(お遍路さんが持っているアレです)を買い込んで、のんびりと薄い空気に体を慣らします。
頂上での「ご来光」の登山開始時間は過ぎているものの、まわりには同じような人たちがたくさん。

【五合目出発】0:00
日付の変わる午前0時、いよいよアタック開始。
ここから六合目までは道幅の広いゆるやかな道、霞の向こうに見える夜景を眺めながらのんびりハイキング気分。
まだまだ鼻歌交じり。

【六合目(2400m)】0:30
感覚的にはあっという間に六合目到着、まだまだ軽口をたたく余裕あり。
軽く休憩を済ませ出発。
ここからすこし道幅が狭くなりますが登りやすい道が続きます。

【七合目(2700m)】1:30
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すこし歩き疲れてきたなぁと思ったころに七合目到着、初の「山小屋」での休憩(軒先だけどね)。
金剛杖に1個目の「焼印」を押してもらいます。
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足腰の疲労以上に、動悸息切れがキツイ。
しっかり空気が薄くなっているんだなぁと実感。
微妙に頭が痛くなってきているのがイヤだなぁ...

【七合目 - 八合目】
七合目からは登山初心者にとっては十分本格的な岩場がはじまります。
岩に張られたチェーンをつかみ、杖とヘッドライトを頼りにえっちらおっちら。
足腰にはこたえますが、一歩で標高を稼ぐことができるのでモチベーション的にはかえって楽。
この区間は山小屋も多く点在していて、休憩がとりやすいのも助かります。
とはいえ、調子に乗るとすぐ息が上がって苦しい苦しい... 口数もどんどん少なくなってきます。

【八合目(3100m)】3:30
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ついに標高3000mを越え、ぐっと気温も下がってきます。
七合目から2時間、もう800mも登ってきたんだと思う以上に、あと600mも登らなくちゃいけないのかとガックリ。
このころになると、あと残り何メートルとかここが何合目であるのかとか、そういう情報にやたら敏感になります。
そんなへばり切った中、唯一のお楽しみは満天の星空。
白くなってきた息を整えながらボーっと頭上を眺めます。

【八合目 - 九合目】
さらに道幅は狭くなり、人の渋滞がはじまります。
道ばたにはダウンしてしまった人が倒れてたりして、無理もないなぁというか、自分がいつそうなっても
おかしくないなぁと。
WaTのかたっぽの歌が頭をグルグル回ります(♪わかーるわかるよキミの...)
いやはやキツイ、ただただシンドイ、頭も痛いし...

だいぶヘロヘロになってきたころ、だんだんと東の空が白み始めてきました。
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白み始めるというのは本当に空が白くなるんだなと感心しつつ、「ご来光」を眺めるスポットを見極めます。
八合目の次の本八合目(ややこしい)あたりで腰を下ろして、カメラを構えます。
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夜明け間近、みずからの稜線と眼下に山中湖が姿を見せてきました。
体温が下がって、吹きつける風がさらに冷たく感じられるころ、まだかな、そろそろかな...
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午前4時50分。
ピンと張り詰めた冷たい空気の中、標高3300mの夜が明けます。
これまで見たどの夜明けとも違う、ここだけで見られる、登ってきたものだけが見られる太陽の姿。
感動的でした。

さあ、ご来光のパワーをもらって、いざ頂上へ!
しかしこのころからさきほどの頭痛が本格的に痛み始め... 無事登頂できるのか?

その2につづく...

by alfa_driver1972 | 2007-08-06 22:30 | 富士山登山 | Comments(10)
Commented by monbe_ex at 2007-08-07 01:07
富士山、いつかは登って見たい。

実はトレッキングとか好きなんですよ。
泊りでの尾根縦断とかはできませんけど。w

北海道斜里岳、草津白根山、四国剣山・石鎚山は制覇しました。

いずれは3776mを。ホントに。
Commented by alaska-v50 at 2007-08-07 09:32
すげーーーーーっ!!
5枚目の辺りからもうワクワクしてしまいました。(5枚目の色合いも大好きです)
実は小学生の頃、約7年も富士にいたんですが、5合目以上登った事無いです(笑
あぁ・・麓の忍野桂川で釣りしてる場合じゃ無いですねこれは!

苦労された一枚を簡単に見てるこちらとしては、何だか恐縮です。
Commented by yuki-log at 2007-08-07 09:47
きゃー★ 登られたんですね!
私は去年、行ってきました。何度、"もう帰るー!"と叫んだことか(笑)
私が行った時は全く雨も降らず、ご来光が綺麗に見えました♪
お盆の時期だったので、人が多くて、8合目から頂上まで大渋滞でしたよ。。
進まないの、、前に。。。

何が辛かったかって、"登り"より"下り"でした(懐)
筋肉痛は治まりました?翌日の体のキシミ具合は半端ないハズ!

今年も登りに行く予定でしたが、引越しもあって断念。
帰国したらまた登りにいくぞー!

お疲れ様でした☆
Commented by ぶっちい at 2007-08-07 12:27 x
お疲れ様でした。
参加者全員、事故なく怪我なく良かったですね!

下山道は思い出したくありませんが(笑)良い思い出が出来ました。
筋肉痛も大した事なくてホットしています。

次回は何処を登りましょうかね?(笑)
Commented by プリンPaPa at 2007-08-07 21:32 x
お疲れ様でしたー。
臨場感あるレポートがあの辛さを思い出させますね~(笑)
HIDEさん終始頭痛との戦いでしたね・・・ちょっと最初のペースが早かったのかもしれませんね。
次回はペースも考えて登りましょう!(って来年も行くの?)
後編も楽しみです。
Commented by alfa_driver1972 at 2007-08-07 23:15
>もんべさん
そんなもんべさんなら間違いなく大丈夫ですよ。>富士山
前日のコンディション作りさえしっかりできれば、経験者にとってはきっと難しくない山なんだと思います。
その経験が一切ない私が言うんだから間違いありませんよ(笑)。

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2007-08-07 23:18
>FOXさん
えーと、五合目は登ってないってことですね(笑)。

初の富士山、もういろんなことを経験させてくれました。
空気薄いとか頭痛くなるとか何も考えずに歩くとか... 修行か(笑)。

写真が唯一のお土産ですので、じっくりご覧アレ。

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2007-08-07 23:23
>yukiさん
ありゃ、yukiさんも経験者でしたかー。
「もう帰る」、私も何度思ったことか(笑)。
けど歩かないことには降りれもしないんですよねー、絶望してしまうかと...

下りのつらさはつらすぎて忘れてしまいました(笑)。
登りの比ではなかったですね。
ただ、意外と筋肉痛が出てないんですよね−。
3日目の明日かなぁ(笑)。

二度目の登頂、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
その結果で私も考えます(笑)。

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2007-08-07 23:24
>ぶっちいさん
本当におつかれさまでしたー。
いやはや、しかし奥様のタフさに今回はビックリ。
淡々と冷静に、しっかり楽しまれていましたね。

天気もよかったしみんなで登れたし、最高の富士登山でした。
また... なのか?(笑) がんばりましょう!

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2007-08-07 23:27
>プリンPaPaさん
今回はいろいろとお世話になりました、ありがとうございました!
このご恩はサクッと忘れて(笑)、いやいやウソです。
下りでいただいたスポーツドリンクの味は一生忘れません。

もう、今考えると情けない話ばかりでして。
頭痛には参りましたが、高山病ごときに負けてる場合かと... ちょっと自信喪失でした。
こりゃ頂上を楽しむためにももう一回か? いや返り討ちか?(笑)

HIDE


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