2005年 02月 15日
一人で歩いて見えたもの
これらの写真は、おととしアメリカに出張で行ったときに撮ったものだ。
ニューヨークは妻と旅行で行ったことはあったが、このときは最初から最後までほぼ一人旅であった。
初めての海外出張にして、一人ぼっち。
成田で一人飛行機に乗り込むときは不安でたまらなかった。
真剣にこのまま家に帰ろうかと思ったほどだ。
しかし、長い長いフライトのあと西日の射すJFKに降り立ち、バスで夜のマンハッタンへ着いた
ころから、少し湿り気を含んだ秋のニューヨークの気配に、僕はすっかりやられてしまっていた。
酔っていた、といってもいい。
c0053091_244126.jpg




夕方に仕事が終わると、一度ホテルに帰り気軽なカッコウに着替えて一人街に繰り出す。
薄く残っていた青空が濃紺に変わり、東京のそれとは趣の違うネオンたちが輝きだす。
ホテルの場所がブロードウエイのど真ん中だったこともあり、暗さが増すごとににぎやかさも
一段と激しくなっていった。
c0053091_221960.jpg
知らない街に行くと、僕はとことん歩きつくす。
社会人になって出張が多かったこともあり、仕事が終わったあと夜の街を歩き回るのが癖の
ようになっているのだ。
ニューヨークには4日間滞在した。
毎日のように夜中の1時、2時まで歩き回り、地下鉄に乗ったり、タクシーに乗ったり、ライブ
ハウスに行ったり、ちょっとあやしい香りのする売店に立ち寄ったりした。c0053091_224064.jpg
おのぼりさん(自分もその一人だ)がひしめくエンパイアステートビルに登ったりもした。
日本語の通じない夜の街の中で、不思議なくらい「不安」という気持ちがわきあがらなかった。
それどころか、都会の生ぬるい空気を感じながら一人でずんずんと暗い裏道を歩くことが、
楽しくて仕方なかった。
僕はニューヨークの夜を満喫していた。
c0053091_233249.jpg
9・11からは2年が過ぎていたが、ニューヨークの人々は皆親切だった。
僕が求めると、人々は手を差し伸べてくれた。
少なくとも4日間、僕は一度もいやな目にはあわなかった。
ハンバーガーを食べ、ホテルでワイヤレスLANの申し込みをし、空港へのバスの手配をした。
慣れない言葉で人々と話し、何か一つのことをやり遂げるたびに、妙な達成感を覚えることが出来た。
お使いができた子供のように、僕は少し誰かにほめてもらいたい気分だった。c0053091_241544.jpg
友人や家族と行く旅ももちろん楽しい。
しかし、一人で歩かないと見えないものもたくさんある。
分かち合えない代わりに、喜びや驚きを全て独り占めできる。
その記憶の大きさはいつまでも胸に残り、決して色あせない思い出となる。

SONY DSC-F77

by alfa_driver1972 | 2005-02-15 01:43 | foto+diary | Comments(0)


<< 入電あり      フォーラム行ってきました >>