2008年 03月 13日
クルマに何を求めますか? - VOLVO・FIAT編
Audiおそるべし、クルマとしてよく出来すぎ。
いつも乗っている147とはあらゆる面でレベルが違いすぎて、同じ工業製品として比較すると、なにひとつ太刀打ち
できる部分がありません。

負け惜しみに「気持ちよさ」とか「官能性」など、alfaromeoお約束の言葉を持ち出したくなりますが、それって
クルマ単体というよりは乗り手との「相性」が大きかったりするんですよね。
私がalfaromeoのある種「軽薄さ」に惹かれるように、Audiのような「上質さ」に気持ちよさ、満足感を覚えると
いうのもよく理解できます。
なにせ、自分のある一部分はそういうクルマを求めてたりするのも事実だったりしますからね...

クルマはとても高い買い物です。
「対価」を支払うべきは十分にコストがかかっている最新鋭のモノにっていうのも、至極真っ当なんだよなぁ。

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なんて小難しいことをぼんやりと考えながら、Audiをあとにします。
ここからご近所のフランス車ショップ、RS-UNOさんに移動。
そうそう、せっかくだから我が147にも乗ってみてよと、VOLVO V50オーナーのFOXさんとキーをチェンジ。
よく考えるまでもなく、実は"VOLVO"を運転するのははじめての体験なのでした。
適度なサイズなワゴンとして憎からず思っていたV50、実のところそんなに期待もせずサラっと味わってみようかなと
考えていたのですが...

【 VOLVO V50 2.4i 】(写真撮り損ねた...)
けっして身内(?)のクルマだから採点が甘いというのではなく、というのを最初に述べさせていただいた上で...

まず感激したのが、内装がとても「外車っぽい」。
独特なフローティングしたセンターコンソールや(かなりオシャレ)、そこにしつらえられたボタンのレタリングだったり、
液晶パネルの表情だったり。
このテイストは好きだなあと眺めつつ走り出してみると...

あ、なるほど、VOLVOの魅力ってこういうことだったのか。
ことさら直前にAudiというフォーマルな雰囲気なクルマに乗っていただけに、肩肘を張る必要がない「カジュアルさ」
を感じます。
どことなくふんわり守られているというか、トゲを感じる部分がない、よくできたツールの味わい。
たった今乗り始めたばかりなのに、すぐに使いこなせてしまいそうな錯覚を覚えます。
これは居心地がイイや... きっとロングドライブしても疲れないんだろうなぁ。

ATはまあフツーのATなのですが、直列5気筒という変わったレイアウトのエンジンはなかなか活発、そして音がイイ。
直4ともV6ともつかない、独特の不整サウンドがロロロッと聞こえてきます。
そして後ろを振り返れば、ボディサイズに似合わない広大なラゲッジスペース。

なにより個人的に「肌に合う」感じが顕著... そっかやっぱ俺ってこれくらいユルめなのがお好みなんだなぁ。
VOLVOにユルイって言葉をあてはめるのも少々はばかられる気もしますが、乗って感じた率直な第一印象が
ソレなのでした。
これまでVOLVO=四角くて頑丈という、古いステレオタイプなイメージしかもっていなかったのですが、それは
モダンVOLVOにはけっしてあてはまらないのだなと。
乗ってみないとわからないもんだなぁ、Audiにつづいて大収穫なのでありました。
もしワゴンを選ぶことになったらこれがいいなあ...



RS-UNOさんでたのしいラテン車談義をさせていただき、日もとっぷり暮れた午後6時。
お次は豊洲まで移動です。
そしてここからが本日の裏メインイベント、whitewildさんの「新装バルケッタ」のお出ましです。

「幌閉めます?」 
「もちろん全開で」

そのためにウィンドブレーカーまで用意してきましたから。
これまた実ははじめてなバルケッタドライブ、ひさびさの左側のコックピット。
右手で操作するシフトノブ、やっぱイタ車は左ハンドル+MTに限るなぁと早くもボルテージが上がります。
夜のオープンドライブ、いざスタート。

【FIAT Barchetta】
c0053091_5514728.jpg
低速トルクがスカスカのFireエンジン、スタートから3,000rpmをキープしてクラッチミート。
古典的なメカニカルなサウンドが高まり、速度に正直に比例して強まる風。
クラッチペダルを蹴飛ばしながら、すこし重めのシフトレバーを右手で叩き込む。
街中ではせいぜい3速まで、高速に乗っても5速は使わない。
タコメーターは常に上方を指し、だけど隣のスピードメーターを見ると「ありゃ、まだそんなスピードかいな」。

ヤバイ、めちゃくちゃたのしい。
ボディはゆるゆるで段差を越えるだびにワナワナするし、「やる気」になってるわりにぜんぜんスピード乗らないし。
機械的美点とかしっかりさなんて微塵もありません、けどそんなの関係ないでしょ、たのしければいいじゃないのと
笑顔で話しかけられているような。
数値なんかじゃあらわせない、「スポーツしてる」と思わせてくれるこの感じ。
小舟は小舟でもディンギーのごとき自由さと身軽さ... 行き先風まかせ。



小一時間の首都高ドライブ。
「今の自分」にとってはこのプリミティブな感触がとても心地よく、そしてちょうどいい。
あたらしいクルマの完成度や快適さ以上に、つけいる「隙」のようなものを感じさせてくれるこれくらいのゆるさに、
居心地のよさを感じます。

それはブランドによってもたらされるものなのか、お国柄によって生み出されるものなのか...
いや、結局のところ「時代性」ではないかと思うのです。
いつのときも「ちょっと古いクルマ」というのはずるい存在なんじゃないか、そんなことを考えたりして。

日ごろはCDばかり聴いているのですが、たまにアナログレコードや真空管アンプを聴くとホッとするあの感じ。
だけど、いつもレコードを引っ張り出すかというとそれはさすがに面倒くさくて、CDの利便性、それにシャープな音色
に優位性を感じたり...

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ダラダラ書き綴ってきましたが、なんだかよくわかんなくなってきました(スイマセン)。
結局、結論なんて出ないのです。
あたらしいクルマに乗ると「なんてよくできてるんだ」と感激し、古いクルマのメンドくささを「やっぱりいいわ」と思ったり。
Audiのカッチリした高性能、VOLVOの敷居の低い安心感、FIATのジャケットを脱いだような気軽さ。
どれかひとつがイイってことはなくて、クルマに何を求めるかは人それぞれ。
そしてそのクルマを所有している自分のスタイルに満足すること、これもとっても大事なこと。

「乗ってみないとわからない」。
今回ドイツ、スウェーデン、イタリアと一気に乗り比べて、よりその差異がはっきりと感じられました。
もちろんクルマ全体のごくごく一部にしか過ぎませんが、百の書物や見聞から得られることより、はるかに
大きな経験になったのは間違いありません。

誤解を恐れずにいえば...
イタリア車はやはり相対的に時代遅れです。
イタリア車本人からしてみればそんなことを言われるのは心外でしょうが、よくできたドイツ車と対比させると
アナクロといわざるを得ない面が多々あります。
だけど、その部分にこそ私は魅力を感じています。
新車、中古車、世界各国のいろんなクルマを選ぶことができる時代にそれを趣味とできることに喜びを感じつつ、
しばらくは今のalfaromeo、今の147でまだまだ「遊べるな」と感じた一日でした。

最後にもう一つわかったこと...
やっぱオイラはクラッチが踏めるコンベンショナルなMTじゃなきゃダメだぁ!
あーあ、これで相当選択肢が狭まるんだよなぁ...


by alfa_driver1972 | 2008-03-13 12:00 | alfaromeo 147TS | Comments(12)
Commented by alasken at 2008-03-13 12:46
車って、基本的には走る止まる曲がるができればいいわけで、その機能にいろんな付加価値をメーカがつけた結果が、最近の車なんでしょうね・・。でも、個人個人がメーカの新型に目を奪われるのではなく、自分の
スタイルにあった時代の車を選ぶというのは、ある意味モノ選びの本質なんじゃなかなと思うんです。。要するに、時代おくれでは決してなくて、時代が勝手に進んじゃっている・・という、もしかしたら穿った見方かもしれないんですけど、、そんな、自分本位で車くらい選びたいですよね♪

だから、次のMT選びも応援してますよ!
それにしてもHIDEさんとシロさんの記事、どこかの自動車雑誌
みたいで、読んでてたのす~♪
Commented by BEANS at 2008-03-13 12:49 x
いやぁ、実に的を得た判り易い表現力…

HIDEさんとはケータイ選びで悉くカブるので
次車はもちろん"アレ"でカブり合いましょうね(爆笑)
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-13 18:36
>けんたろさん
クルマってかなり熟成の進んだプロダクツなんですよね。
その中での差別化のために、高級感だったり快適性だったりスポーティーさだったり。
最近だとエコですかね... メーカーも大変です。

クルマに限らず「買う」って行為は究極ですよね。
なんら言い訳ができないというか、結局そこかーいみたいなね(笑)。
せっかくいい時代にクルマに乗れているので、妥協しない選び方をしたいもんです。
現実はなかなか厳しいけど(笑)。

次のMT、これが難しいんだなぁ...
なんかいいの見つけたら教えてくださいね。

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-13 18:39
>BEANSさん
いやぁ... 長々とまとまりのない文章でスイマセン。
結局何を言いたかったんだかわかんなくなっちゃいました(笑)。
イタ車に乗られてる方なら、なんとなくニュアンスは伝わるかなぁと...

そうそうケータイ、ずっとカブリっぱなしですね。
BEANSさんとカブルんだったらまあいいや、くやしくないです(笑)。

で、「アレ」ですね、もうたのしみで仕方ないですよ。
ジュネーブで発表はなかったんですよね? そろそろ確定の写真を見たいなぁ。
それを見てガッカリしないことを祈るばかり...(笑)

HIDE
Commented by whitewild at 2008-03-13 19:01
いやはやまったく・・・
分かりきった結論に行くのにお互いなんとも回りくどいというか(爆)、
結局「肌が合う」とか「水が合う」とか、今回はそんな程度のお話でしたね・・・

もちろんアウディのような高次元上質完成車を求める気持ちもどこかにあるワケで、
もしかしたら数年後には「ポルシェ最高!」なんてことになってるかもしれませんし(ホントか?w)

あとアレですね、
お互いクルマを取り替えてこうまで遠慮会釈なくコキ下ろすってのも最高です。
本質、楽しさが分かってるからこそできる無礼講ってことでご容赦くださいませ・・・
(いやしかし147はヨカッタ。計算されてんのかされてないのかワカラン良さでしたw)

さーて、しばらく大人しくしてられそうですね。総括は新橋でよろしくです(^^)
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-13 20:23
>whitewildさん
いやはや... 考えすぎて胃が痛くなるような数日間でした(笑)。
たかだかクルマのこと書くのにどれだけ苦労してんだか。
お互い結果はわかりきってんのにね... あんま難しく考えちゃダメですな。
いや、たまには真剣に考えてみるのも悪くない? のか?(笑)

ポルシェ... 危険です、超危険です、実は乗ったことないんです。
ライカと同じく、意識的に避けてます... けど乗ってみたい(笑)。
なんて言い出すのか自分でもたのしみです。

同じイタリア車乗りとして、ちょっとした近親憎悪でしょうか(笑)。
バルちゃんに対しては人の彼女にやきもち焼くようなヘンな感じですよ。
こちらこそこき下ろしまくりで失礼しました... けどやっぱり最高だったなぁ...
しろさん乗ってなきゃ買うのに、チェッ(笑)。

また落ち着いたらエンドレス語り会でもやりましょうね!

HIDE
Commented by MENBO at 2008-03-14 00:08 x
各国輸入車一気試乗レポ、楽しませていただきました!
それにしても読んでナットク、素晴らしい記事ですね。
ワタシの場合は、アルファのユルさにやられたわけではなく、GTの見た目に完全にやられた口です。
購入前にはA3のパフォーマンスに驚愕してGTとかなり接戦になったんですが、やっぱり結局は見た目に負けました(笑)
GTの外観でA3の中身が載ってれば・・・と今でも思います(笑)

でもあのDSGを持ってしてもHIDEさんはやっぱりMT!なんですね~
Commented by nal at 2008-03-14 10:42 x
クルマの趣味嗜好、非常に興味深く読まさせて頂きました。
ドイツ車は仕事用と実家ので5大メーカー制覇してます(MB、BMW、AUDI&VW、ポル)が、やっぱ違うんです。
仕事と思ってAT乗ってる分には不満は無い。でも自分のモノとして購入し所有したいかとなると…(BM135iだけは萌えるけど、ポルは別格で!)
わかりやすいアナログ盤のたとえに便乗しますけど、Alfaだって今や30枚チェンジャーで自動針落とし機能搭載!!ノイズ&ホコリリダクション搭載!!くらいのレベルにはあると思いますよ(笑)
ま、全部のノイズ&ホコリを落としきれないカンジだけど(ニヤ
155の頃だと毎日仕事で使い倒すのアレだったかもしれません。ここまで機械として成熟してくれてワタシはシアワセ者です。ただ…マジでMT優先するとホントに選択肢がせばまってるんですよね。ブレラもスパもカタログ落ちしましたし…。
ワタシも自分用は「絶対3ペダル主義」なんで、悩ましい世の中です…。
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-14 11:52
>MENBOさん
まず... 同じイタ車乗り、アルファ乗りからするとこの記事気分悪いですよね(笑)。
スイマセン...

見た目でやられた、なんてすばらしい! そうじゃなきゃいけませんよ(ドンドン ←机叩く音(笑))。
ドイツ車の中身とアルファの外見、この妄想は私もなんどしたことか(笑)
155に乗ってたとき、エンジンだけどうにかして他の車に移植できないもんか考えたことがあります...

DSGは驚異的でした、ホントよくできたミッションです。
けどやっぱりクラッチ踏んで回転あわせてってやりたいんですよねぇ。
完全に時代遅れです(笑)。

HIDE
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-14 11:59
>nalさん
いろんなアルファに乗られてきたnalさんのコメントは説得力あります。
なるほどー、身近にドイツ車もあったんですね。
それでもアルファを選ぶその嗜好... とってもお話が合いそうです(笑)。

今のAlfa、とくにnalさんの159からまた一段とクオリティがあがりましたね。
155から147に乗り換えたときも「ついにアルファもここまできたかぁ」ととても感慨深いものがありました。
ところが今回Audiを試乗して、あかんやっぱ時代遅れかと(笑)。
正確には159の世代と比べてみなくちゃいけませんよね。

159(2.2)とスパイダー(3.2)はけっこう長い時間試乗しました。
どっちもよくできた「現代のクルマ」、けどやっぱりアルファだなぁと...
ホコリが落ちきらない、あの感じ、ですよね(笑)。

nalさんもMT党でしたか! うれしいなぁ。
ホント悩ましい時代ですよね... いっそ古いほうに走っちゃおうかなぁ。

HIDE
Commented by ひろゆき at 2008-03-15 23:53 x
すっごい楽しい文面でした。
そうですよね~。これも楽しい、あれもいい!ここがいい!
あ、でもここは・・・・とか自分の愛機と比べたり・・・・
これ買ったらああしたい!とか思ったりして。
でも色々な車乗って(運転して)その帰り道に
自分の愛機を運転し、アクセル思いっきり踏んでたら
やっぱりこれが一番!って思ったり・・・・・・・
そんなこんなで我が愛機は・・・・
平成6年式・・・・14年落ちです・・・・
Commented by alfa_driver1972 at 2008-03-16 18:57
>ひろゆきさん
いろんなクルマがあって、いろんな楽しい面やよくできた部分があるんですよねぇ。
たまに自分の車以外に乗ると新鮮さも手伝って「おっ」と思ったり、逆にまた自分のに
戻ったらいいなぁと... みんな同じですね(笑)。

ロードスターは土に帰るまで大事にしてあげてくださいね。
また一緒にドライブするのがたのしみです。

HIDE


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