2008年 07月 03日
短期集中型一気試乗(2) -  MINI Cooper / Cooper S Clubman
FIAT 500(1.2/1.4)Golf GT、BMW 130i、ここまでで一気に4台味見してきました。
BMWと同じディーラーということもあり、本日最後の試乗はBMW MINI。
「オリジナル」が偉大だったことはFIAT 500と同じ、でもこちらは生まれ変わってすでに2代目。
商業的には大成功しているモデルだけに、きっと完成度も高いのでしょう。

実は新旧あわせてMINIに乗るのははじめての経験。
正直なところ、あまり興味のないクルマだったのです。
初代はそのレトロ感をおしゃれ感覚だけで乗るのはちょっと違うなという気がしたし、2代目がデビューしたときは
ドイツ製MINIというのにどうも抵抗感があって触れる気にならず。
今考えてみれば「食わず嫌い」の典型的なパターンに陥ってしまっていました。
特に初代は一度新車で乗っておくべきだったなぁ... 後悔先に立たずです。

そんなわけではじめての訪問になるMINIのディーラー。
BMWディーラーと同じ敷地内ですがフロアーが違っていて、階段を上がっていくとポップな雰囲気に切り替わります。
軽快なビートミュージックとカラフルな色使い、まるでブティックのよう。
ポロシャツ姿の営業マンはカウンターにいるのですが、「ご用の方はお気軽にお声掛けください」の看板。
こういうスタイルには好感が持てます。

とはいえ今日は試乗が目的ですから、眺めてるだけでは意味がありません。
営業マンに話しかけるとMINI CooperのATモデルならすぐに用意できるとのこと。
ではそちらをとお願いして、いざ試乗スタート。



【 MINI Cooper (6AT) 】
短期集中型一気試乗(2) -  MINI Cooper / Cooper S Clubman_c0053091_11154064.jpg

ここで軽くおさらい。
今のMINIのラインナップは、ボディ形状がノーマル、コンバーチブル、クラブマンの3種。
そのうちノーマルにはOne(1.4L 95ps)、Cooper(1.6L 120ps)、Cooper S(1.6L+TC 175ps)の
3モデルがあって、今回試乗するのは120psのCooper。
特筆すべきはどのモデルでも6MTを選べること、これは意外な盲点でした。
ぐっと親近感が増します。

じっくり眺めるのもはじめてのNew MINI。
大きくなったとはいえまだまだコンパクトなボディサイズに、さすがBMWな高品質感。
ただ、とっても大きなセンターメーターがどーんと構えるインテリアはちょっと落ち着かない印象。
外見は意外とすっきりしているのですが、この内装はごちゃついててイヤだなぁ。
ずらっと並んでいるトグルスイッチとか色使いとか... 初代のオマージュといえばそれまでなんでしょうけど。
短期集中型一気試乗(2) -  MINI Cooper / Cooper S Clubman_c0053091_1293367.jpg
しかし走り始めるとそんなことはどこへやら。
いきなり結論ですが、想像していた以上にとってもよくできたクルマで感心してしまいました。
重苦しくなく、かといって軽々しすぎない足回り、必要十分以上に仕事をしてくれるトルクフルなエンジン。
ステアリング回りなど、BMWのおかげかとても剛性感が高くて、小さい車なのにまったく安っぽさがないです。
そのくせ乗り味は私が想像しているドイツ車のそれより数倍軽快感があって、単純に乗っててたのしい。
営業マン曰く、Newの初代はその固すぎる乗り心地に不満の声も多かったらしく、2代目はそこを重点的に
改良したとのこと。
乗る前はもっとカート的な、意地悪い言い方をすると懐の浅い感じを想像していたのですが、そんな浅はかな
次元ではありませんでしたね。

ドイツ車に乗ると思う「もうちょっと力抜けよ」、イタリア車に乗ると思う「もうすこしマジメにやれよ」。
MINIはその中間をうまいこと泳いでいる、絶妙な存在だと思いました。
今日の試乗の中で、いちばんしっくりきたのはこのMINI Cooper。
問題はそのルックスだなぁ... 特にインテリア。
500に乗るのもいろんな意味で勇気がいりますが、内装は乗るたびに自分が見るものだけに、別の部分でどこか
自分を納得させる必要があるかなと思いました。



【 MINI Cooper S Clubman (6AT) 】
短期集中型一気試乗(2) -  MINI Cooper / Cooper S Clubman_c0053091_1116062.jpg
Cooperの試乗終えていいなぁこれと話していたら、営業マンが「Cooper Sもぜひ乗ってみてください」
と持ってきてくれたのがこのClubman。
ボディーをすこし長くして、リアハッチが観音開きに、そして運転席側にRX-8のような小さな後部座席用ドアが
付いたモデルです。
スタイル的にはノーマルの方が好きだけど、荷室もリアシートも広くなっていて実用性はかなりアップしてます。

そして肝心のCooper S。
ダーボチャージャーのパワフルなエンジンと、すこし締め上げた足回り(1インチUp)が特徴ですが、感想としては
「ちょっとやりすぎ」。
たしかに振り回してて面白いのはこちらですが、MINIにここまではいらないかなぁというのが率直なところ。
特にこの足回りは重くてイヤだな... Copperの足回りにこのエンジンだったらまだいいかな。

Golf GTのときにも感じたのですが、過給器エンジン特有の二次曲線的なパワーの盛り上がりにいまひとつ
馴染めないようです。
まあこれまで乗ったこと(所有したこと)がないから無理もないですね。
ただ世の中、とくに欧州勢の小型車は小さいエンジン+過給器のパターンが多くなってきてます。
つぎに乗ってみようと企んでいるプジョーの207 / 308 GTi しかり、大本命のalfaromeo Mi.Toしかり。
すこしばかり意識改革が必要なのかもしれませんねぇ...



そんなわけで短期集中型一気試乗記、これにてオシマイです。
147の車検まであと半年、そろそろタイヤの寿命も近づいてきている今日この頃、いろいろ悩ましい時期です。
とはいえ、シツコイですがとくにこれといって不満も不具合もないんだよなぁ...
これに変えてまで乗り換えたい! という強い存在がないのも事実(500とMINIはかなりよかったですが)。

次はもうすこしラテン系を攻めてみたいと思います。
ディーラーも試乗車も少ないのがあれですが...

by alfa_driver1972 | 2008-07-03 08:00 | alfaromeo 147TS


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