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2013年 07月 19日
記録/記憶
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アサヒカメラの連載『タカの実験室 写真は記憶を写せるか(鷹野隆大)』を興味深く読んでいる。
まだ連載は続いているのだけど、筆者は早々に「記憶と写真は別物だ」という結論を導き出している。
これには僕も同感で、写真は、というより、視覚は、記憶を導かないというのが僕の昔からの持論。
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アルバムの中の子どものころの写真を見てみる。
物心ついてないときのものはさておき、記憶が残っているはずの中学生のときの写真。
3年間通った中学校の正門の前、びっくりするくらい若い母とブカブカの制服を着た丸坊主の僕。
写しこんだ日付から、それが入学式のときの写真だということはわかる。
だけど、写ってないまわりの光景や、このときいったいどんな気持ちだったのか、暑かったのか寒かったのか、これがさっぱり思い出せない。
(僕の記憶力が悪いだけなのかもしれないけど)
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対して、当時聴いていた音楽を今聴いてみる。
夏の入り口の頃に聴いていたもの。
歯切れのいいゲートリバーブのドラムサウンド(フィル・コリンズだ)、やたらカンカンいってるシンセの音(ホイットニー・ヒューストンの
「すてきな Somebody」)。
その音を耳にした瞬間、肌にまとわりつく「中学生の夏」を思い出すことができる。

雨がアスファルトを濡らす匂い、花火の煙の匂い。
境内から聞こえる夏祭りの鐘の音、開け放った窓から聞こえてくる蛙の鳴き声。
嗅覚、聴覚からの不意打ちのトリガーは、当時の情景をさまざまと心のなかに浮かび上がらせてくる。
こちらのほうがより「記憶」に近い、と思うのだ。
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写真を見た時に感じる懐かしさ、それだって立派な記憶なんだと思う。
だけどそれは、どこか表面的な記憶、どちらかというと「記録」に近いのではないかと考える。
視覚以外のものから呼び起こされる、もっと生々しく、思わずあっと声を出してしまいたくなるあの感覚とはあきらかに異なる。
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今回並べた写真は、はじめて買ったデジタル一眼カメラの記念すべきファーストショットだったり、昔の旅行や帰省のときの
写真をフィルムスキャンしたものなど、どれもかなり時間の経っているものばかり。
保存された日付を見れば「ああ、あのとき」というのはわかる。
だけどなんだろう、その写真を見ても心を揺さぶられるものがないのだ(写真がイマイチなんだろうというのはさておき)。
それはこのブログ(もう8年続いているんだなあ)の昔の写真を見なおしてみてもしかり。
キャプションとともに当時を思い出すことはできても、懐かしさというものはあまりない気がする。
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写真はあまりに断片的、瞬間的に鮮明すぎるのかもしれない。
音や匂いはもっとあいまいで連続的だ。
あいまいな分、想像という力が当時の記憶を呼び起こしている(しばしば美化とともに)のかもしれない。

記憶の定義がそもそも違うのかもしれないけど、写真は(視覚は)、その他感覚が呼び起こすことのできる種類の記憶は
持ちあわせていない。
僕の結論はやはり「写真は記憶を写せない」、ということになる。

写真ってなんなんだろう、撮影という行為とはなんなんだろう。
記憶は歳とともに増えていき、かえってその疑問は深まる一方なのだ。

by alfa_driver1972 | 2013-07-19 23:31 | foto+diary | Comments(13)
2013年 07月 16日
7月の夕方
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5月以来ひさしぶりの3連休。
前の日にゆっくり休んで、翌日もゆっくり休める。
ナカビはごちそう。

軽井沢まで出かけてきました。
本格的なシーズン前だし大丈夫かなとの甘い考えは、碓氷軽井沢ICのかなり手前でくじかれました。
夏の軽井沢をなめちゃいけませんね、すごい人とクルマの数でした。
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避暑地での滞在はわずか数時間、あとは混雑から逃げるように山の奥へ奥へとステアリングを。
朝から夜中まで走りも走ったり550km、クタクタになりましたがまたMiTo号と仲良しになれた気がします。

by alfa_driver1972 | 2013-07-16 23:59 | PENTAX K-5 | Comments(2)