2010年 08月 09日
航空自衛隊百里基地。 当ブログをご覧の方だったらご存じの方も多いはず、あの名作「ファントム無頼」の舞台。 その百里基地で、年に一度開催される航空祭。 航空ファンの端くれとして、そしてファントム無頼ファンとしてその存在は知っていたのですが、首都圏から一番近い本格的な 航空ショーということで、その混雑っぷりもよく耳にしていました。 渋滞の中から飛行機を見たとか、駐車場から脱出するのに数時間とか... 端くれファンにとって百里基地祭は、ちょっとハードルが高いものだったのです。 その踏ん切りをつけてくれたのは... 実はキムタクでした。 今年のお正月番組でキムタクがブルーインパルス(BI)に同乗飛行していたのです(SMAP×SMAPで再放送してましたね)。 真っ青に抜けた冬空を縦横無尽に駆けまわるキムタク、いやBI... 映像のクオリティも高くてものすごくしびれました。 やっぱりこれは生で見ないと。 調べてみると、いちばん近くでBIを見られるのは百里基地、あの憧れの百里基地のようです。 もうこれは覚悟を決めるしかないでしょう、ついに百里、見参です。 話はまた無頼に戻ります。 私が最初にあの漫画を読んだのは、おそらく小学4年とか、それくらいだったはず。 当時から飛行機は好きで、だからこそファントムが描かれた表紙に惹かれて単行本を買ったのだと思うのですが、 カンクリコンビによって超人的な活躍をするファントムにあっという間に夢中になって、当時近所にあった貸本屋(懐かしい)で 全巻読破したのを覚えています。 私がいちばん好きだったキャラクターは、紅空のちょっとエッチな伊達キャプテン。 その当時、はじめて飛行機(もちろん旅客機)に乗る機会があって、空への憧れ、そしてパイロットへの憧れが一気に 高まっていった頃。 そんな原体験から、ファイターパイロットよりエアラインパイロットにより惹かれていたようです。 未だその夢は実現していませんが、私を飛行機ファンにしてくれたのは、間違いなくこの無頼がきっかけです。 今回は(いつにも増して)文章が長いですね。 というのも... 連日続く酷暑にみなさん怖気づいたのか、想像したよりはずっと楽に入場できた百里基地祭。 残念ながら空はずっとグレー一色で、写真的にはあまり恵まれない一日。 というわけで、グレー多めの写真で当日の様子をご紹介。 まずしょっぱなからファントム(F-4EJ)×2機の機動飛行展示(空対地射爆撃)。 トップの写真がそのときのものですが、高い湿度のおかげで旋回のたびに大きな主翼から派手なベイパーが湧き上がります。 ファントムは初飛行からすでに約50年(半世紀!)、おそらくG規制もあるのでしょう、あまり激しい旋回ではありません。 しかしはじめて間近で見るファントムの機動飛行。 金属音混じりの腹に響くジェットサウンド、そして想像通りの無骨な美しさ。 何度も何度も通過するその姿を目と耳に焼き付けながら、ああ生きてて良かったなあと(大げさです)。 これだけでも百里に来たかいはありました。 よく見るとペイントが無頼仕様の「新選組」! ああ、また目頭が熱くなる... おふたりとも腕をだらりとおろして、ちょっとおつかれぎみ? きっとこっちがカンクリコンビで、あちらは、しごかれてぐったりの西川・水沢組だったのでしょう。 ファントムの次はイーグル、日本の空の守りの要です。 動き自体もはるかにキレが良くて、世代が違うとこうも動きが違うものかと。 さすが「最強の戦闘機」と呼ばれていただけのことはあります。 写真からはあまり伝わりませんがこの日もなんせ暑くて、基本的に影のない基地内は灼熱地獄。 地上展示も見たかったのですが、さすがにその気力も体力もありません。 (実はこの6番機は整備不良が見つかって、フライトでは予備機と交替してました) BIがT-4になってからは生で見るのははじめて。 今回百里に足を向けさせてくれた張本人ですからね、フライトが楽しみです。 しかし暑い、暑すぎる。 早起きの睡眠不足も重なって、カミサンともどもちょっとボーっとしてきました。 こりゃ帰りの渋滞にハマったら倒れかねないということで、ここで苦渋の決断、会場から離脱します。 さいわい駐車場が滑走路エンドだったので、そこからでもBIの演技は見られるでしょう。 がらがらのシャトルバスに乗って、百里をあとにします。 ファントムの偵察機バージョン、RF-4Eの機動飛行。 昔からのファントムファンとしてはシャークノーズにしびれます。 写真が撮れたのはアプローチの一枚だけでしたが、また違った角度で見られて満足。 それにしてもファントムの脚は長いですね、艦載機の名残かな。 そして今日の主役、ついにBI登場! なのですが... あとから聞いた話では、5番機が天候調査で先に上がって演目を決め、他の機があがったようです。 残念ながらこの日は天候(おそらく視程)がやはり今ひとつで、いくつかあるBIの演目の中でもいちばんアクロバットの 少ない区分となってしまいました。 また来るためのいい言い訳ができたということで。 触発されたのでしょうか、1機多いですけど。 早めに引き上げたせいか帰り道もほとんど渋滞はなく、日が沈むころには家に着いていました。 航空祭自体、まだ厚木でWINGSをやっていたとき以来ですから、かれこれ十数年ぶりだったでしょうか。 なんでもそうですが、やはり生にかなうものはありませんね。 次こそはBIフル区分を... いつの日か必ず。
by alfa_driver1972
| 2010-08-09 01:43
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